初心者でもわかる|10月にスタートできる仮想通貨交換業者は何社?仮想通貨交換業登録制度を振り返る

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2017年4月に金融庁から発表された仮想通貨交換業登録制度。10月から登録制がスタートされます。50社ほどから相談があったそうですが、2017年8月末時点では登録事業者数「ゼロ」。そんな仮想通貨交換業登録制度を改め振り返ってみようと思います。

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1. 仮想通貨交換業登録制度の観点

2017年4月より、資金決済法上の規制の対象となった仮想通貨交換業。

仮想通貨と法定通貨を交換する利用者が増え、利用者と仮想通貨の接点の機会が増えたことを考え、新しい制度が発表されました。

主な法整備の観点は、

  • マネーロンダリングの対策と防止
  • 利用者保護

の2つです。

 

仮想通貨の特性上、その移転が迅速かつ容易であるため、世界的にテロ・犯罪組織のマネー・ローンダリングに悪用される懸念が指摘されています。平成27年6月には、ドイツで開催されたG7エルマウ・サミット等において仮想通貨に関する規制が求められるなど、国際的な要請が行われました。

我が国においては、取引量において当時世界最大規模の「仮想通貨」と法定通貨の交換所を営んでいた業者が破たんするという事案が発生しました。
同社の破産手続きに係る債権者集会の資料によれば、同社は債務超過に陥っていたことが明らかになっているほか、破産手続き開始時点で、同社が顧客から預かっていた金銭や仮想通貨に対して、実際に保有する金銭や仮想通貨が大幅に過小となっていたことが指摘されています。

このような背景を踏まえて、利用者保護とマネー・ローンダリング対策の観点から、仮想通貨と法定通貨の交換を行う者に登録制を導入し、こうした業者に対して次のような義務を課すよう法制度整備(資金決済法や犯罪収益移転防止法の改正)を行いました。

引用:政府広報オンライン

 

2. 仮想通貨交換業登録制度の概要

上述の通り、2017年4月に施行された改正資金決済法で、仮想通貨交換業者は国への登録が義務付けられました。

4月1日よりも前から仮想通貨交換業を行なっているところへは経過措置として「6ヶ月間」は引き続き業務を行えます。

そのため、登録を受けなければならない期間は2017年9月一杯とされており、2017年10月以降も仮想通貨交換業としてサービスを提供するには10月までに必ず金融庁へ申請し、審査を受け、許可をもらい、登録をしなければなりません。

登録を受けるために必要な主な要件として、

  • 株式会社であること
  • 資本金が1,000万円以上で、純資産がマイナスではないこと
  • 仮想通貨交換業を適正且つ確実に遂行する体制が整備されていること

の3つをが挙げられています。

 

3. 仮想通貨交換業者の登録状況

2017年8月末の時点で仮想通貨交換業者として登録されている事業者は「ゼロ」。

仮想通貨交換業者登録一覧公式PDF

 

なぜ8月末の段階で未だ「ゼロ」なのか。

仮想通貨交換業者の社内整備等に時間がかかっているなどの理由もあると思いますが、仮想通貨交換業者としての登録要件が厳しいことも理由の一つではないかと思います。

NHKの9月のニュースでも、

 

金融庁は、およそ30の事業者について、十分な資本金があるかや、情報提供やシステムの体制が整っているかなど、審査を進めています。審査の結果は、近く公表される見通しですが、関係者によりますと、これまでに5社が登録に向けた手続きを取りやめ、取引所の事業から撤退したり、休止したりしたことがわかりました。

引用:NHK NEWS WEB

 

という厳しい現状が伝えられています。

2017年6月頃には仮想通貨交換業登録への相談も50社ほどあった模様ですが、上記現状から推測するに、10月以降も仮想通貨交換業としてスタートできる企業数は10数社に絞られるのではないかとも言われているそうです。

 

仮想通貨交換業者としての登録の厳しさの理由をもう少し掘り下げていきましょう。

仮想通貨交換業者の登録要件の中で一番難しいと思われるのは、「仮想通貨交換業を適正且つ確実に遂行する体制が整備されていること」だと思います。

要件の詳しい内容として、利用者財産の分別管理というものがあるのですが、これは「利用者から預かったお金や仮想通貨」と「事業者のお金と仮想通貨」を別に管理しなければならない、ということ。

利用者財産の分別管理には人も管理環境も必要であり、キャシュフローとしてそれなりのまとまった資金が企業には必要でしょう。

 

いずれも比較的規模の小さい取引所ということで、このうちの1社はNHKの取材に対して、「必要な体制を整えるための資金や人手が足りず、登録は厳しいと判断した」と話し、利用者に現金や仮想通貨を返す手続きを進めているとしています。

引用:NHK NEWS WEB

 

そうなると要件の「資本金1,000万円」という要件は正直あまり意味がなく、「思ったより簡単に登録できそうだ」と要件が発表された当時は考えたであろう仮想通貨交換業者も事業から撤退せざるを得なくなっているのだと思われます。

利用者財産の分別管理にも紐づきますが、仮想通貨交換業者には監査法人の設置が義務付けられているため、スタートアップの企業などの資本力の低い会社には厳しい現状と言わざるを得ませんが、しっかりと登録業者が見極められることは非常に良いことのため、実際に10月スタートできる仮想通貨交換業者が何社程度でどこなのか、注目したいと思います。

 

話が逸れますが、現在の日本の市場形成を見るに「大資本に支配される流れ」にあることは間違いなく、日本という国がもっと「起業のしやすさ」や「中小企業がより貢献しやすくなる社会」になれば良いな、と思う部分があるため、仮想通貨交換業者としての登録要件が厳しいことは良いことであると思うと同時に、個人的に残念だなという気持ちもあります。

お金を扱う金融業のため仕方ありませんが、既存の金融業の閉塞感、そして中小の金融業で”健全に”働いている人たちが、より自由な金融業の枠組みや仕組み、取り組みで活躍することができた方がより競争力も高まり、より良いアイデアも生まれるため、新しい金融の形を期待できる仮想通貨だからこそ、仮想通貨交換業登録への要件の緩和がいずれされることを期待してみたいとも思います。

 

4. まとめ

仮想通貨交換業者の登録期限がもう間もなくのため、仮想通貨交換業登録制度を振り返ってみましたがいかがでしたでしょうか。

もし、ただの仮想通貨交換だけを行なっている仮想通貨交換業者であれば、特に利用者も登録されなかったとはいえ不安になることもないと思われますが、仮想通貨取引所であれば話は変わってきます。

預けてある法定通貨や仮想通貨はどうなってしまうのかなどの懸念もされるでしょう。

 

日本が初めて仮想通貨に対する登録制度を発表した背景もあり、仮想通貨をどう規制し、安全・安心に利用してもらい、経済の活性に繋げられるのか、そしてその過程でどういったトラブルがあり、どう対処されていくのか、色々な視点で世界各国からも注目を集めています。

利用者である自分たちが損しないためにも、自国の仮想通貨における登録制度やその内容(レギュレーション)を理解しておきましょう。

 

この情報が少しでもお役に立てたなら嬉しい限りです。
 
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